タイミング投資・一括投資・ドルコスト平均法──3パターンのケーススタディで比較

投資入門

「どのタイミングで買えばいいんですか?」という質問に10年悩んできた

投資を始めた頃、私は毎日チャートを眺めてはため息をついていた。「もう少し下がってから買おう」「今は高い気がする」。そうやって様子を見ているうちに、気づけば1年が過ぎていた。

今でもその感覚は消えていない。ただ、10年やってきてわかったことがある。タイミングを読もうとすること自体が、個人投資家にとって最大のリスクだということだ。

3つの投資スタイル、それぞれの現実

タイミング投資は魅力的に見える。安いときだけ買えれば最高だ。でも現実は、プロでも一貫してタイミングを当て続けることは難しい。私自身、2020年のコロナ暴落のときに「もっと下がるだろう」と待っていたら、あっという間に反転してしまった苦い経験がある。

一括投資は、まとまったお金がある人向きだ。長期で見れば市場は右肩上がりの傾向があるので、早く入れた分だけ時間を味方にできる。ただ、入れた翌日から暴落が来たときの精神的なしんどさは相当なものだ。VTを一括で買った直後に含み損になったとき、正直かなり焦った。

積立投資は、私が今メインにしているスタイルだ。オルカンを毎月10万円ずつ機械的に買い続けている。高いときも安いときも関係なく買うので、平均取得単価が自然に平準化される。感情を挟む余地がない分、続けやすい。

「正解」はひとつではないが、私が選んだのは積立

この3つに優劣をつけるつもりはない。資産額・年齢・リスク許容度によって最適解は変わる。ただ個人的には、積立が一番「失敗しにくい」と感じている。完璧なタイミングを逃しても、積み立て続けることで長期的には報われてきた。

「一番良いタイミング」を探すより大切なこと

タイミング投資・一括投資・ドルコスト平均法のどれが最良かという問いに、「市場が右肩上がりなら一括が最強」という答えがデータ上は出ることが多い。でも現実の投資家が「今が底値か」を正確に当てることは、プロでも難しい。

私は2022年の相場下落のとき、「もう少し待てばもっと下がるかも」と思って一部の積立を躊躇した。結果的には、その時期に積み立て続けた分が今大きな含み益になっている。「待つ」という判断が裏目に出た経験だ。

完璧なタイミングを待ち続ける人は、結局一度も投資しない。市場に参加し続けることで、上昇の恩恵を受けられる。どの方法を選ぶにしても「始めて続ける」という行動が、タイミングの選択より重要だと10年間の経験から思っている。少額でもいい、仕組みを理解して動き出すことが先決だ。

難しい局面ほど、冷静に自分の基準に戻ることが大切だと感じています。投資判断はご自身でどうぞ。

💡 補足

・バンガード社の分析では、過去のデータ上、一括投資が積立投資を上回る確率は約3分の2程度とされている(ただし前提条件により変動)
・「最適なタイミング」を継続的に当て続けることは、プロの運用者でも極めて困難とされている

手数料と複利の関係についても別記事で計算してみた。(複利と手数料コストの記事)

📊 加藤智也の分析メモ

2022年に積立を一部躊躇したのは、今思えば「まだ下がるかも」という感情に負けた判断だった。市場に居続けることの価値を、身をもって学んだ経験だ。

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