2025年7月、私はいつもとは違う賭けをした。「そろそろ日経平均が下がるはず」と読んで、日経平均ベア2倍ETF(1360)を購入したのだ。

このETFは日経平均が下落すると価値が上がる「インバース型」の商品。いわゆる下落に賭ける逆張り投資だ。
購入理由:「日経が高すぎる、さすがにここからは下がるだろう」
2025年7月2日、252.9円で500株を購入した。当時の日経平均は高値圏にあり、「さすがにここから上はないだろう」という感覚があった。「少し下がったタイミングで利益を取れれば」という、軽い気持ちだった。
でも、日経平均は下がらなかった。
結果:たった1ヶ月で235.6円に下落して損切り
わずか1ヶ月後、ETFは235.6円まで値下がりしていた。日経平均が上昇した分、ベアETFは下がる。計算通りの反対方向の動きだ。損失は約8,650円。金額は小さかったが、この体験から得た学びは大きかった。
気づいたこと:世界は長期で成長し続ける
「相場の方向を当てよう」という発想自体が間違いだったと今は思っている。
振り返ると、世界経済は長期的に成長を続けるという大きな流れがある。企業は利益を出し、技術は進歩し、生産性は上がっていく。株式市場はそのプロセスを映す鏡だ。短期的な上下はあっても、長い時間軸では右肩上がりが続いてきた。
基本的な投資スタンスは「世界の成長に乗る」方向であるべきで、下落に賭けるインバース投資はその大きな流れに逆らうことになる。
逆張りが難しい本当の理由
逆張りで継続的に成功するには、「いつ下がるか」「どこまで下がるか」「いつ反転するか」を全部正確に読み続ける必要がある。プロのトレーダーでも難しいとされる領域だ。
日経平均ベア2倍ETFの損切りは、1ヶ月・8,650円というコストで「世界の成長に乗り続ける」という投資の基本方針を改めて確かめる体験になった。
💡 銘柄・企業の補足
「ベア型ETF(インバースETF)」とは、対象指数の動きと逆方向に価格が動くETFです。日経平均ベア2倍ETF(1360)の場合、日経平均が1%上がると約2%下がり、日経が1%下がると約2%上がる設計になっています。
注意点が2つあります。まず「2倍の値動き」という特性上、思惑と逆方向に動いた場合の損失も2倍になります。次に「日次リバランス」の影響で、長期保有すると理論上の利益より実際の利益が目減りする「価格の乖離」が生じやすいです。これはレバレッジ・インバース型ETF全般の構造的な問題で、短期のトレード向き商品であり、長期保有に向いていません。
バフェット氏の言葉に「市場のタイミングを計ろうとするより、市場に居続ける方が重要だ」というものがあります。プロのトレーダーでも「いつ下がるか」「いつ底を打つか」を継続的に当て続けることは難しいとされています。
日産の損切りでも似たような後悔をした話を別記事に書いている。(日産の損切りエピソード)
📊 加藤智也の分析メモ
「そろそろ日経が下がるはず」と読んだのは正直、当時の高値感からくる感覚的なものでした。理論的な根拠があったわけではなく、「なんとなく高すぎる」という印象だけです。
結果として日経は下がらず、ベア型ETFは下落。たった1ヶ月・8,650円の損切りで済んだのは、ポジションが小さかったからです。これが大きなポジションだったら、と思うと怖くなります。
この経験から学んだ最大の教訓は「相場の方向を当てようとしない」ということです。株式市場は長期では右肩上がりが続いてきた歴史があります。その大きな流れに逆らって「下落に賭ける」のは、基本的な投資の方向性と逆の行為です。一時的な感覚で大きな流れに逆張りするのは、プロでも難しい。個人投資家がやることではないと判断しました。「市場を当てようとするより、市場に乗り続ける」というシンプルな原則に立ち返るきっかけになった取引です。
このブログは加藤智也の個人的な投資日記です。特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願いします。


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