日産を損切りするまでに何ヶ月もかかった理由──ニュースに期待して判断を先延ばしした反省

投資の失敗事例に関するスクリーンショット 投資入門

投資の失敗には2種類ある。「損切りしたら翌月上がった」という失敗と、「損切りできずにずるずる持ち続けた」という失敗だ。日産自動車(7201)は、完全に後者のパターンだった。

買い続けた理由:ニュースのたびに「もしかしたら」と思った

日産を保有していた時期は、さまざまなニュースが続いていた。ホンダとの経営統合の話。鴻海(ホンハイ)からの買収提案。新経営体制への期待。

ニュースが出るたびに「これで株価が動くかもしれない」「あと少し待てば上がるかも」と思った。この期待感が、損切りの判断を何度も先延ばしにさせた。

結果:2026年6月17日に350円で500株を損切り

最終的にホンダとの経営統合話が破談になり、先行きが全く見えなくなった。ここで初めて「もうこれ以上待つ理由がない」と判断して350円で全株を手放した。

損失は数万円。金額より、何ヶ月も引っ張り続けたことへの後悔の方が大きかった。

反省:「ニュース待ち」は損切りの先延ばしに使いやすい

振り返ると、「ニュースに期待して持ち続ける」は、損を確定させたくない心理が生んだ合理化だったと思う。

本当に状況が変わりそうなら持ち続けることに意味がある。でも「何かいいニュースが来ないかな」という姿勢は、売るための理由を探しているのではなく、売らないための言い訳を探している状態に近い。

「ここを下回ったら損切る」というラインを最初から決めておくべきだった。ラインを決めていれば、感情ではなく機械的に判断できる。損切りは、持ち続けることの対義語ではなく「次の投資のためにお金を解放する」行為だ。

ちなみに損切り後の日産の株価は、今でも正直まだ見ていない。見たくない(笑)。

……と言いつつ、この記事を書くタイミングで思い切って確認してみた。2026年9月18日時点の株価は315.1円。自分が損切りした350円よりさらに下がっていた。2027年3月期第1四半期は営業利益が黒字転換するなど業績面では改善の兆しも出ているようだが、株価自体はまだそれを織り込みきれていないようだ。結果的には、あのタイミングで損切りしていて正解だったということになる。見なくてよかったと思っていたのに、見てみたら安心する結果だったというのも不思議な感覚だ。


💡 銘柄・企業の補足

日産自動車(7201)は2024〜2026年にかけて大きな経営的変化の局面にありました。ホンダとの経営統合協議・鴻海(ホンハイ)からの買収提案報道・新CEO就任など、大きなニュースが相次ぎました。日産は2019年のゴーン元会長逮捕以降、経営の立て直しに苦しんでおり、この期間は「日産の行方が読めない」状態が続いていました。

「損切りライン(ストップロス)」とは、あらかじめ「この価格を下回ったら売る」と決めておくルールです。感情が入る前にルールを設定しておくことで、「もう少し待てば戻るかも」という心理に引っ張られずに機械的に対処できます。

「ロスカット(損切り)は次の投資機会のために資金を解放する行為」という考え方があります。損した金額に注目するのではなく、「この資金を別の良い機会に使える」という視点の転換が、長期投資を続ける上で大切なメンタルの持ち方です。

日経平均ベアETFでの損切りエピソードも別記事に書いた。(日経平均ベアETFの損切り話)

📊 加藤智也の分析メモ

日産を何ヶ月も引っ張り続けた理由は、今思えばシンプルです。「ニュースが来るたびに期待してしまった」という感情の問題です。

ホンダとの統合話が出たとき「これで上がるかも」、鴻海の買収提案が出たとき「これで上がるかも」、新体制発表のとき「これで上がるかも」——毎回のニュースが「売る理由」ではなく「もう少し待つ言い訳」になっていました。これは損を確定させたくない心理が生んだ合理化だったと思います。

本当に「状況が変わりそうだから待つ」のと「売りたくないから待つ理由を探している」のは全く違います。自分は後者でした。ホンダとの統合が破談になった時点でやっと「もうこれ以上待つ意味がない」と損切りを決断できました。

教訓は「最初から損切りラインを決めておくこと」と「ニュースに期待するのと、ファンダメンタルズが改善するのは別」ということです。ちなみに損切り後の日産の株価は、今でも正直まだ見ていません。見たくない(笑)。

よくある質問

Q. 損切りラインは何%下落を目安にすればいい?

これも人によって正解が違うが、自分は「買う前に、いくらまで下がったら諦めるか」を先に決めておくことを大事にしている。買った後に決めようとすると、含み損を抱えた状態の感情が判断に混ざってしまう。

Q. 「もう少し待てば戻るかも」という気持ちにどう向き合えばいい?

この記事のようにニュースを理由に先延ばしにしてしまうことは、自分も含めて誰にでもある。だからこそ「ルールを先に決めておく」ことの価値が大きい。感情に判断を委ねないための仕組みだと思っている。

このブログは加藤智也の個人的な投資日記です。特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願いします。

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