「毎月同じ金額を買い続ける」だけ──それがドルコスト平均法
投資を始めたころ、「ドルコスト平均法」という言葉を本で読んで、理屈はなんとなくわかった。でも実際にオルカンの積立を毎月10万円ずつ続けて数年経って、やっと「これは本当に理にかなっているな」と体で感じた。
ドルコスト平均法とは、毎月決まった金額を定期的に買い続けるだけの方法だ。価格が高いときは少ない口数しか買えないが、価格が安いときは多く買える。結果として、平均購入単価が自然と平準化される。
実際に積立を続けて感じた「強さ」
コロナショックのときに相場が急落した。あのとき積立を止めた人がいる一方、私はSBI証券の積立設定を変えずにそのまま続けた。結果、安い時期にも買い続けたことで平均単価が下がり、その後の回復で恩恵を受けた。
あのとき「もっと買い増しすればよかった」と思う気持ちもあるが、同時に「積立を止めなくて本当に良かった」という気持ちの方が強い。積立を続けるだけで、暴落時に勝手に「安く買えている」状態になる。これがドルコスト平均法の実際の強さだと思っている。
一括投資との比較──「どちらが正解か」ではなく
理論上は「一番安いときに全額一括投資するのが最強」だ。でも「一番安いとき」は後からしかわからない。それができる人間は世界中にいない。
毎月10万円をNISAのつみたて枠でオルカンに入れる。これを私は5年以上続けている。相場の上下を気にせず、淡々と積み立てるだけ。面白みはないが、それが長期投資では武器になる。NASDAQが急落した週も、ソフトバンクが下がった月も、積立だけはずっと続けた。
10年積み立てて実感したドルコスト平均法の効果
私がオルカンを毎月10万円積み立てているのも、ドルコスト平均法の考え方に基づいている。2022年のように相場が下がった局面でも積立をやめなかった。むしろ「安く買えている」という意識で続けられた。後から振り返ると、あの時期に買い続けたことが今の含み益の基盤になっている。
ドルコスト平均法の最大の敵は「相場が下がったときに怖くて止めてしまう」ことだ。下がったときこそ多くの口数を購入できるチャンスなのに、感情がそれを妨げる。自動積立にしておくのはこの感情の罠を避けるためでもある。「自動だから売らない」という仕組みが精神的な安定につながる。
一方で、ドルコスト平均法は「相場が右肩上がりのとき」は一括投資より劣るという事実もある。長期的に市場が上がり続けるなら、早く全額投資した方がリターンは高い。しかし「全額を最良のタイミングで投資する」のは現実的に難しく、精神的にも負担が大きい。コツコツ続けられる仕組みを選ぶことの価値は、データ以上のものがあると思っている。
相場は読めません。ただ、こういう見方もあると知っておくだけで、パニックにならずに済む場面があると思っています。
・ドルコスト平均法は価格が高いときに少ない口数、安いときに多い口数を買うことで、平均取得単価を平準化する仕組み
・バンガード社などの実証研究では、右肩上がりの相場では一括投資の方がドルコスト平均法よりリターンが高くなる傾向が示されている
タイミング投資や一括投資との比較は別記事のケーススタディにまとめている。(タイミング投資との比較記事)
下落局面で積立を止めたくなる気持ちは何度も経験した。自動化しておくことで「感情が入る前に買い付けが終わっている」状態を作れるのが、この方法の一番の強みだと思っている。


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