AIデータセンターと「銀」の意外な関係に気づいた
AIブームでNVIDIAの株価が何倍にもなったことは広く知られているが、先日あまり話題にならない角度から関連データを調べていたら、「銀」への影響が目に止まった。
銀は金と並ぶ貴金属として知られているが、実は工業用素材としての側面が強い。半導体の接合部・電子基板のはんだ・太陽光パネルなど、様々な製品に不可欠な素材だ。そしてAIデータセンターに使われるGPUサーバーにも、1台あたり相当量の銀が使われているという話が見つかった。
データセンター需要が4年で5倍という試算
銀市場の調査データを見ると、データセンター向けを含む電子・電気用途の銀需要が2024〜2028年にかけて大幅に増加するという見通しが複数の機関から出ている。AI投資が本格化する中で、銀の供給増加が需要増加に追いつかない「供給タイト」な状況が続く可能性があるという。
銀の主要産出国はメキシコ・ペルー・中国・ロシアなど。地政学リスクが高い国が多く含まれており、供給の安定性にも懸念がある。これが銀価格を押し上げる要因のひとつになりうる。
銀鉱山株・銀ETFという投資オプション
私は今のところ金・銀の現物や鉱山株への大きなポジションは持っていない。ただ、このデータを見て「AIインフラ投資の恩恵が半導体だけでなく素材にも波及する」という視点は持つようになった。
銀関連への投資手段として知られているのは、SLV(iシェアーズ・シルバーETF)などの銀ETF、あるいはFirst Majestic SilverやPan American Silverのような銀鉱山株だ。鉱山株は銀価格に対してレバレッジ効果があり、銀が上昇する局面では鉱山株が大きく動くことが多い。
私が持っているVTやVXUSの中にも鉱業株は一部含まれているが、「銀に特化して投資する」という発想は今まで持っていなかった。AIブームが意外な素材市場に火をつける可能性——これは頭の片隅に置いておきたいテーマだと感じた。
私はSPYDやVYMなどの高配当ETFを保有しているが、銀という現物資産への投資はまだしていない。金(ゴールド)と同様、「有事の資産」として少量持つことを検討している。AIの電力需要が本当に4年で5倍になるなら、太陽光パネルや半導体製造に使われる銀の需要増加は確実だ。SLV(シルバーETF)を少額サテライトとして試してみることを今後の候補にしている。
難しい局面ほど、冷静に自分の基準に戻ることが大切だと感じています。投資判断はご自身でどうぞ。
・銀の需要のうち半分近くは工業用途(電子部品のはんだ・太陽光パネルの電極材料など)が占め、貴金属としての投資需要より産業動向に左右されやすい
・SLV(iシェアーズ・シルバー・トラスト)は現物の銀価格に連動する代表的なETFで、経費率は0.50%
金と違って銀は「有事の資産」と「産業用素材」の二面性がある。AIの電力需要拡大が太陽光パネル需要を押し上げるなら、銀にも間接的な追い風が吹く可能性があると考えている。
データセンター需要つながりでは、REIT視点の記事も書いている。(データセンターREITの記事)


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