「タイ株に投資している」と言うと、「なぜタイ?」と聞かれることが多い。日本からはあまり身近でない市場だ。私も詳しいわけではなく、証券会社のアジア株ランキングや保有者数を参考にしながら少額で分散した。情報が少ない国は怖いので、「多くの投資家が注目している銘柄」を手がかりにしている。

デルタ電子タイ(DELTA):+247,608円
タイ最大の電子部品メーカーで、EV用パワー半導体・太陽光発電部品・データセンター向け電源ユニットなどを製造している。AI・EV・再エネという時代のテーマに沿った事業で、含み益は+247,608円まで拡大している。
「タイの株」という先入観を持たずに事業内容で評価すれば、グローバルな競争力を持つ優良企業だ。EV普及に伴う電動化部品の需要増加が長期的な追い風になっている。
その他のタイ株:大半が含み損
一方でBTS(都市交通)・BDMS(医療)など、複数のタイ株を少額ずつ保有しているが、大半は含み損になっている。
タイ経済は観光業に依存する部分が大きく、コロナ後の回復が他国より遅れた。バーツ安・政治的不安定さ・外国人投資家の資金流出といった要因が重なって、株式市場全体が低迷している期間が長かった。
タイ株から学んだこと
デルタ電子が大きく上がったのは「タイ株だから」ではなく、「グローバルに通用する事業を持っていたから」だ。逆に言えば、「新興国だから成長する」という発想で漫然と分散しても、思い通りの結果にはならない。
情報量が少ない海外株については、個別企業の事業内容よりも「何のテーマで上がっているか」を重視するようになった。AI・EV・インフラ・デジタルインフラというテーマに乗っている企業が、国を問わず動きやすい。
💡 銘柄・企業の補足
デルタ電子タイ(DELTA)はタイの証券取引所(SET)に上場していますが、実は台湾のデルタ電子グループのタイ子会社です。台湾の親会社デルタ電子グループは電源管理・熱管理のグローバルリーダーで、データセンター用の大容量電源ユニットで世界トップクラスのシェアを誇ります。「タイ株」という先入観で見ると本質を見誤る銘柄で、事業はグローバルに展開されています。
タイはASEAN(東南アジア諸国連合)の中で製造業が最も発達した国の一つです。自動車(日系メーカーの工場が多数)・電子部品・食品加工が主要産業で、「東洋のデトロイト」とも呼ばれます。ただしタイ株市場全体は政治的不安定さ(軍事クーデターの歴史)と観光依存の経済構造により、外国人投資家の資金流出入が激しい特徴があります。
BTS(バンコク大量輸送鉄道)はバンコクのBTSスカイトレインを運営する会社。BDMS(バンコク・ドゥシット・メディカル・サービス)はタイ最大の民間病院グループです。どちらもタイ国内需要に依存した典型的な国内消費株です。
📊 加藤智也の分析メモ
デルタ電子タイが大きく上がった理由は、「タイ株だから」ではなく「AI・EV・再エネというグローバルテーマに乗っていたから」だと明確に思っています。
データセンターの電源ユニット・EV用パワー半導体・太陽光パネルの電力変換装置——これらは全部デルタ電子の製品です。AI・EV・再エネという3つのメガトレンドに直撃した。国籍がタイというだけで、事業は完全にグローバルです。
一方でBTSやBDMSが含み損なのは、タイ国内の景気と旅行者数に収益が左右されるから。バーツ安・観光回復の遅れ・政治的不安定さが重なって、株価が上がりにくい状況でした。
この経験から、「新興国株を買うなら国内需要依存型よりグローバルテーマ型を選ぶ」という基準を持つようになりました。同じタイ株でもこれだけ差が出る。国よりも「何のテーマで上がるか」を優先して銘柄を見る方が重要だと感じています。
このブログは加藤智也の個人的な投資日記です。特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願いします。
シンガポール株を持っている話は別記事に書いている。(シンガポール株の記事)


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