以前、三菱UFJの「エムット Excellent Club」について書いたとき、自分のNISA口座残高(402万8,490円)を入会ライン(預金・投資信託などの残高3,000万円以上)と比較して、「まだまだ届かないけど、他人事とは思えない」という話をした。今回はその続きとして、実際に今のペースで積立を続けたら何年でそのラインに届くのか、具体的に試算してみることにした。
試算の前提条件
現在のNISA残高402万8,490円をスタート地点とし、月10万円(年間120万円)の積立を継続すると仮定する。想定利回りは、全世界株式インデックスの長期の平均的なリターンとして年率5%を基準に置き、比較として年率3%(保守的なシナリオ)と年率7%(強気なシナリオ)でも計算してみた。あくまで過去の実績や一般的な前提に基づく試算であり、将来のリターンを保証するものではない点は先に断っておきたい。
計算結果:年率5%なら14年で到達
年率5%で複利運用しながら月10万円の積立を続けた場合、3,000万円のラインに到達するのは14年後で、そのときの残高は約3,149万円という計算になった。保守的な年率3%のシナリオでは16年、強気な年率7%のシナリオでは12年という結果になり、想定する利回りによって2〜4年ほど前後する。今の自分の年齢に当てはめると、ちょうど子育てが落ち着く頃や、定年を意識し始める少し手前のタイミングと重なる年数で、「意外と現実的な射程距離にある」というのが率直な感想だった。
「14年」を長いと見るか、短いと見るか
14年という数字を最初に見たとき、正直「思ったより早い」と感じた。特別な相続や高収入があったわけではなく、月10万円という決して無理のある金額ではない積立を、ただ淡々と14年続けるだけで、銀行が”招待”を検討し始める資産規模に届く計算になる。もちろん10万円という積立額自体が誰にでも簡単に用意できる金額ではないという指摘はあると思うし、相場の下落局面が続けばこの年数はもっと延びる可能性もある。それでも、「富裕層」という言葉から連想する特別な出自がなくても、コツコツ型の資産形成だけで到達し得るラインだと分かったのは、自分にとって収穫だった。
積立額を変えるとどう変わるか
参考までに、積立額を月5万円に減らした場合、同じ年率5%でも到達までの年数はおよそ4〜5年ほど延びる計算になる(元本の積み上がりペースが半分になるため)。逆に月15万円まで増やせれば、2〜3年ほど前倒しできる計算だ。積立額を無理に増やすよりも、まずは今の積立額を長く継続することの方が、複利効果を考えると効いてくるというのが今回の試算で改めて実感した点だ。
投資家目線:「いつの間にか富裕層」は特別な誰かの話ではない
エムット Excellent Clubの記事で紹介した「いつの間にか富裕層」という言葉は、当初は少し他人事のように感じていたが、自分の数字で試算してみると、決して特別なことをしていない人でも到達し得るラインだと分かった。派手な値上がりを狙う投資よりも、決まった金額を決まったペースで積み立て続けることの方が、結果的に資産形成のスピードを左右するのだと、今回の試算を通じて改めて感じている。
💡 補足
・今回の試算は「現在の残高+毎年の積立額を、一定の利回りで複利運用し続けた場合」という単純化したモデルであり、税金・手数料・相場変動は考慮していない
・NISAの非課税枠には上限があるため、積立額や運用期間によっては、途中から課税口座での運用も組み合わせる必要が出てくる点にも注意が必要
📊 加藤智也の分析メモ
「富裕層まであと何年」と数字で出してみると、思っていたより身近な目標に感じられて、積立を続けるモチベーションが一つ増えた。曖昧な憧れのまま眺めているより、具体的な年数に置き換えてみる方が、日々の積立に対する意識が変わるのだと実感した。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品への投資を推奨するものではありません。試算はあくまで仮定に基づくシミュレーションであり、将来の運用成果を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。


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