楽天証券が発表した、NISA成長投資枠で人気の日本株ランキング(2026年8月分)を見て、「なるほど、こういう並びになるのか」と思わず唸ってしまった。買付金額ランキングと保有残高ランキングとで、まったく違う顔ぶれが上位に来ているのが面白い。
「新規で買われる株」と「長く持たれる株」は別物
買付金額ランキングの1位はイオン、2位はキオクシアホールディングス、3位は三菱UFJフィナンシャル・グループ。トヨタ自動車や東京海上ホールディングスといった大型優良企業も上位に顔を出しており、直近で新規に資金が入っている銘柄という印象だ。
一方で保有残高ランキングを見ると、NTT・日本たばこ産業・三菱UFJフィナンシャル・グループが上位3位を占め、いずれも高配当株として知られる顔ぶれになっている。つまり「今買われている株」と「長期でずっと持たれ続けている株」は必ずしも同じではなく、値上がり期待で新規に入ってくる資金と、配当を目当てに腰を据えて保有し続ける資金とが、はっきり分かれて存在しているということだと思う。
金関連ETFの順位上昇も見逃せない
もう一つ気になったのが、国内ETF・ETNランキングで純金上場信託や金関連ETFが順位を上げているという点だ。貴金属価格の上昇を背景に、株式一本足打法ではなくリスク分散を意識する投資家が増えているのだろう。NISAという「増やす」ための制度の中で、あえて守りの資産も組み入れる動きが出てきているのは、なかなか興味深い変化だと感じた。
自分の保有株と照らし合わせてみる
実はこのランキングを見ながら、自分の保有銘柄と照らし合わせてみたのだが、保有残高ランキング上位のNTT・三菱UFJフィナンシャル・グループ、そしてトヨタ自動車は自分もすでに持っている。特に三菱UFJは、三菱商事を2024年末に買ったのと同じタイミングでメガバンク株もまとめて仕込んでおり、「あのとき動いておいてよかった」と思える銘柄の一つだ。ランキング上位の銘柄をすでに持っていたと分かると、自分の投資判断がそこまで的外れではなかったのだと、少し安心する材料にもなる。
まとめ
NISA成長投資枠の資金の流れを見ていると、「値上がり期待の大型株」と「配当目当ての高配当株」への二極化が進みつつあるように見える。どちらが正解というわけではなく、自分がどちらの資金の性格に近いのかを意識しながら銘柄を選ぶことが、結果的にブレない投資につながるのではないかと思う。
💡 用語・仕組みの補足
NISAの「成長投資枠」は、新NISA制度における非課税投資枠の一つで、上場株式や投資信託などに年間240万円まで投資できる枠のこと(もう一つの「つみたて投資枠」は年間120万円で対象商品が限定されている)。「買付金額ランキング」はその期間に新たに買われた金額の多さ、「保有残高ランキング」はすでに口座内に積み上がっている評価額の多さを示しており、両者は性質の異なる指標である点に注意したい。
📊 加藤智也の分析メモ
今回のランキングで面白かったのは、「新規資金」と「既存の保有資金」の顔ぶれの違いがはっきり出ていたこと。ニュースやSNSで話題になる銘柄はどうしても新規に買われている側の顔ぶれに引っ張られがちだが、実際に長く資産を積み上げている投資家がどこに資金を置き続けているかを見ると、また違った景色が見えてくる。自分の保有銘柄と照らし合わせる習慣は、今後も定期的に続けていきたいと思う。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の商品・銘柄への投資を推奨するものではありません。ランキング・制度内容は2026年9月時点の情報に基づいており、今後変更される可能性があります。投資判断は自己責任で行ってください。


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