2026年10月、家計にガツンと来る制度変更まとめ。こどもNISAから106万円の壁撤廃まで

生活とお金

気づけばもう10月。実はこの10月、家計に直結する制度変更がかなりの数、一気に切り替わるタイミングになっている。「こどもNISAの受付が始まるらしい」くらいはニュースで見た人も多いと思うけど、調べてみたら他にも電気代・保険料・社会保険まで、生活のあちこちに影響する変更が重なっていた。今回はまず全体をざっと俯瞰して、気になるものは後日それぞれ深掘りしていきたい。

①こどもNISA、口座開設の事前受付がスタート

制度そのものの開始は2027年1月からだけど、証券各社での口座開設の事前受付が2026年10月1日から一斉に始まった。対象は0〜17歳、年間投資枠は60万円、非課税保有限度額は600万円と、旧ジュニアNISA(年80万円・非課税期間5年)よりかなり拡充されている。投資対象は投資信託のみで、12歳以上は「子どものための用途+本人同意」があれば条件付きで引き出しも可能。18歳になると自動的に成人NISAのつみたて投資枠に移管される設計だ。祖父母からの資金援助(生前贈与)の受け皿としても使いやすくなっている。うちには子供はいないけど、もし自分に子供がいたら真っ先に事前受付を申し込んでいたと思う。それくらいインパクトのある制度なので、別記事でじっくり深掘りした。詳しくはこちら → こどもNISA完全ガイド

②社会保険「106万円の壁」が撤廃

2026年10月1日から、パート・アルバイトの社会保険加入をめぐる「年収106万円の壁」がなくなった。これまでは月収8.8万円(年収換算106万円)という賃金要件があったけど、これを撤廃し、従業員51人以上の企業で「週20時間以上勤務」であれば年収に関わらず社会保険加入の対象になる。新たに加入する人の負担は月1.2万円ほど増える計算だけど、3年間は本人負担が本来の50%から25%に軽減される緩和措置も用意されている。企業規模の要件も段階的に縮小されていき、2035年10月には全企業が対象になる予定だ。これも家計への影響が大きいテーマなので、後日改めて詳しく書いた。詳しくはこちら → 106万円の壁撤廃、手取り逆転ラインを試算した記事

③最低賃金が全国平均+56円に

令和8年度の地域別最低賃金は、全国加重平均で1,177円(前年比+56円、+5.0%)と、過去2番目の上げ幅になった。最高は東京都の1,280円、最低は宮崎県などの1,085円。ただし全国一斉ではなく、都道府県ごとに10月1日から12月2日にかけて順次発効していく点は注意しておきたい。詳しくはこちら → 最低賃金、全国平均+56円の1,177円に

④電気・ガスの補助金が終了

この夏まで続いていた政府の電気・ガス料金支援(電気1kWhあたり3.5円、都市ガス1立方メートルあたり14円の値引き)が、9月使用分をもって終了した。10月使用分(11月請求分)からは補助がなくなるため、実質的な値上げになる。今のところ再開や延長の予定は明らかになっていない。詳しくはこちら → 電気・ガス補助金が終了、10月から実質値上げ

⑤インボイス制度の経過措置が縮小

免税事業者との取引にかかる仕入税額控除の経過措置について、控除割合が80%から70%に縮小された。当初は一気に50%まで下げる予定だったところを、税制改正で段階的なスケジュール(2028年10月に50%、2030年10月に30%、2031年10月に廃止)に緩和されている。また、売り手側が使える「2割特例」は原則として2026年9月30日が属する課税期間で終了し、代わりに一定規模以下の個人事業者向けに新しく「3割特例」が設けられた。詳しくはこちら → インボイス「3割特例」とカスハラ対策義務化

⑥カスタマーハラスメント対策が全事業主に義務化

改正労働施策総合推進法により、2026年10月1日からカスタマーハラスメント防止措置がすべての事業主に義務化された。中小企業への猶予期間は設けられていない。詳しくはこちら → インボイス「3割特例」とカスハラ対策義務化

⑦火災保険料は今も値上がり基調が続く

火災保険料については、2026年10月に新たな料率改定が実施されるという一次情報は確認できなかった(この場で訂正する)。直近の大きな改定は2023年6月に届け出られた全国平均+13.0%の引き上げで、2024年10月頃から順次保険料に反映されている。また2022年10月の改定で、契約できる保険期間の上限が最長10年から最長5年に短縮されており、この仕組みは今も続いている。10月に限った新しい値上げがあるわけではないけれど、更新のたびに保険料が上がりやすい状況自体は変わっていないので、契約更新を控えている人は保険会社に確認しておいた方がいい。詳しくはこちら → 火災保険料、本当に10月から値上げ?

⑧自営業者向け、育児期間の国民年金保険料免除がスタート

国民年金の第1号被保険者(自営業・フリーランスなど)を対象に、1歳未満の子を養育する期間の保険料を所得制限なしで全額免除する制度が始まった。免除された期間も、将来の年金額には満額反映される。実母は最大13カ月分、実父・養父母は最大12カ月分が対象になる。詳しくはこちら → 自営業・フリーランスの育児中は年金保険料が免除に

今回はまず全体像から

こうして並べてみると、増える負担(社会保険・電気ガス・火災保険)と、新しく使える制度(こどもNISA・国民年金の育児免除)が同時に動いているのが2026年10月という月だと感じる。特にこどもNISAと106万円の壁撤廃は、多くの家庭の家計に直接関わってくるテーマだと思うので、次の記事から1つずつ、もう少し踏み込んで説明していきたい。

💡 補足

・最低賃金は都道府県ごとに発効日が異なるため、自分の勤務地の適用日は各都道府県労働局のページで確認するのが確実
・インボイスの「2割特例」「3割特例」はいずれも消費税の納税額を売上の一定割合に軽減する簡易的な計算方法で、対象になる事業者の要件が細かく決まっている

📊 加藤智也の分析メモ

今回まとめてみて、「増える負担」と「新しく使える制度」がほぼ同時に来ているのが2026年10月なんだなと実感した。片方だけ見て一喜一憂するんじゃなくて、両方セットで家計への影響を考えないといけないと思う。特にこどもNISAと106万円の壁は、知っているかどうかで動き方がまったく変わってくるテーマなので、次回以降じっくり深掘りしていきたい。

※本記事は各府省庁・関連機関の公表資料等をもとにした情報提供を目的としており、特定の制度の利用や金融商品への加入を推奨するものではありません。制度の詳細・適用時期は今後変更される可能性があるため、実際の手続きの際は必ず最新の公式情報をご確認ください。

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